vol.7　「本音と本気」

４月から保険点数が変わりました。
初診と再診の点数が２点ずつ上がり、ＣＲ充填も、介護も少々上がり、
総じて0.42％のプラス改正で、歯科界の将来は明るいそうです？？？？？！！！
　どうして？　
ここまで歯科界はみみっちいことになってしまったのかと
嘆かわしくて仕方がありません。
例え２点でも、チリも積もれば山となるのでしょうが、
積もった山も１個のクラウンを入れればフッ飛んでしまいます。
（現在のパラの高騰を考えると、
　クラウンを１個セットするたびにゾッとしますね）
　本当に歯科界はどうなってしまったのでしょうか。
歯周病が、メタボリックが、誤嚥性肺炎がと、
口腔が全身に及ぼす影響を声を大に訴えるのなら、
いっそのこと、医科の中の内科、外科のように、歯科も入れてしまった方が、
これからの歯科界の未来があるように思えてしまいます。
　社保庁はレセプトのオンライン化と、
１枚のレセプト平均点数を1000点を目標にして、
総売上げを20万点（200万円）にしようとしています。
現在、全国平均の１診療所の１カ月の総点数は24万点（240万円）です。
社保庁の目標が達成される頃には、
倒産する診療所が相当数出てくることになります。
　これではクーデター並の革命を起こさなければ、
これからの歯科界の見通しが立ちません。
１． カリエスも歯周病も管理できる疾患です。
ですから、定期的に予防を受診させて患者のデンタルIQを上げて、
全国民を歯科診療所に来院させること。
この場合、予防、衛生管理に保険点数をいっぱい持っていき、
定検を受けていても、もしくは事故等で疾患を引き起こした場合は
全額保険負担とし、定検を受けず、カリエスや歯周病になった場合は、
全額患者負担にすると、来院数は必ず増えます。
２．補綴をすべて保険から外し、歯周病やエンド、外科の点数を大きく上げる。
この場合、歯を失ったらお金がかかるため、
国民のデンタル意識が上がり、受診率が高くなります。
３．技工士、歯科衛生士が歯科医師から独立して保険請求ができるようにする。
そうしなければ、技工士も衛生士も歯科医師からの
おこぼれ・おすそわけに甘んじていては、いい仕事が出来ません。
技工士は価格の値下げ競争ではなく、技術向上競争をし、
衛生士も先生の顔色ばかりを見ていないで、衛生指導に励むことが出来て、
先生依存症の自立できない衛生士は減ることになるでしょう。
つまり、３者が分立してこそいい仕事ができると思います。
４．前述のように、いっそ医科に入れてもらいましょう。
そうすると、初診料も、再診料も上がります。
全身単位で医療を考えなければならないのですから、
こういう選択もありかと思いますが、
医学部のハードルが高いことを自覚しなければいけませんね。
　小さな口の中をのぞき込むことを生業としている歯科医の人生ですが、
人生観まで小さくならないように、視野を広げておくことが大切です。
　政治、環境、地球、全てが変になりました。
そんな中で、我々は正しい医療、正当は歯科治療を提供し、
安心して分相応な生活ができる世の中になって欲しいと願い、
そうなるためには、どうすべきかと今一度考えなくてはならないと思います。
　コムネットに関わられた皆さまは、
何かを求め、何かを起こそうとしておられると思います。
家族の幸せ、仕事の充実、患者さんの喜び、スタッフの笑顔…
　本音で語り、本気で考えなければ、
どうにもならない時がとうとう来てしまいました。
私なんぞ、年なのか、毎日１人クーデターをやっています。
　テレビのニュース、金属の値上がり、政治の無責任さ、
年金のゆくえ、スタッフの遅刻、毎日の自転車操業…
　あ～あ、言い出したらキリがありません……