vol.15 チェンジン・グー
前回、歯学生に『立派な歯科医師』についての講義をしに母校へ行くと話しましたね。
その続きをお話すると、
結果は娘曰く(スライドの構成は常に娘に任せているので、いつも同伴で行きます)、
今までの講義の中で一番まとまっていたそうです。
それは1週間後に届いた学生達の感想文にも表れていました。
1. 他の先輩達の暗い話と違い、夢が持てました。
2. 人生には経験が大切だということが分かりました。
3. 歯医者になるのであって、破壊者にならないように勉強しようと思います。
4. 患者さんとの接し方は、知識に基づいたまごころしかないと思いました。
5. 広い視野を持てるようになりたいです。
そのためにまず、本を読み映画を観ます。
前向きな感想文にホッとしましたが、特に目立った意見として、
私の外見に関して、いろいろありました。
でも大事な事は外見ではなくて、技術とまごころだと
身を持って伝えることができたのではないか(?)と思っています。
日本は100年に1度(?)という大恐慌、終身雇用が崩れ去り、仕事のない人が巷に溢れ、
円高株安で人生のもくろみは露と消え……年末から世の中が、不安な気配に包まれています。
なんだかこの大量のリストラは、誰かの陰謀ではないかと思えて仕方ありません。
そして歯科界は、更に明るい話題の1つもなく、何も出来ず、何も変わらず、
厚労省の思惑の中、深みにはまり込み続けています。
でも、せめてせめて志高く、今年も歯を食いしばり、頑張っていこうと思っています。
まず、治療は攻めの姿勢を貫くことです。
・ 先生、とりあえずここだけお願いします。
・ とりあえず咬めるようにして下さい。
・ とりあえず痛くなくなればいいんです。
と言う患者さんには、“とりあえず”が、どの程度のことかを聞きただし、
自分はきちんとした治療しか出来ないことを説明し、
中途半端な治療はいずれ必ず再発したり、痛くなったり、
再治療になりかねないことを理解していただきます。
「地理が悪いから」とか、「田舎だから」とか、「高額だから」といって、
先に自らがあきらめていてはいけません。
ヘタなあいつが削ったクラウンと、上手な自分の削ったクラウンが、
保険では同一の点数だなんて納得できませんよね。
確かにいい治療は、技術と努力が必要ですが、その努力は自信となり、
ひいては患者さんへの説得力となるのです。
暇な時はチャンスです。
この有難い暇な時間に、次のステップのための充電をしておきましょう。
常に前を見て、技術をみがき、イザ! という時のために備えましょう。
アメリカの大統領がオバマになり、今年は「チェンジ」の年になりました。
私達もどこかでチェンジをしようではありませんか。
当医院は、今年から予防対策は当たり前で、
新しく“リハビリ”に力を入れることにしました。
昨年末のコムネットの講習会に出て、全員でやってみようということになったのです。
なかなか大変なことですが、常に1歩先を考えて、
それもスタッフ全員の協力を得て、みんなで前進するようにしています。
不況な時こそ、健康が大切です。まず我々が健康であること、
そして患者さんも自分自身に投資される時期であることを説明しましょう。
今年は強気に、チェンジン・グーです。
よい年になるよう頑張りましょうね。