天ママStyle vol.35 タイガーマスク
例年よりも寒い正月が明けて、
巷ではタイガーマスクの名を語る温かいプレゼントが流行しているようです。
理由は何であれ、プレゼントされた子供たちの無邪気な笑顔を思い、
タイガーマスクのニュースを聞くたびに、”よかった、よかった”と頷く私です。
年の瀬の迫った昨年末、私のブログの大ファンと称する女性から連絡を受け、
当院に見学に来られました。
その後、食事を共にし、話を聞くと、彼女は国立大学の経済学部、そして大学院を修了後、
社会人を11年経験し(最終職歴は都庁)、
現在国立大学の歯学部の3年に編入したばかりとのこと。
なぜ、今更歯学部に編入したのか理由を尋ねると、
「食べていければいいのです。医療に携わり、困っている人を救いたいから」と答えました。
私は冷静に、彼女に以下のような忠告をしました。
困っているひとを助けることは、いい事だと思いますが、
まず、自分に余裕があり、自分が食べていけなければ、人を救う気になりませんよ。
保険診療だけでは、食べるだけでカツカツです。勉強したり、好きな事をして、
心の余裕を持とうとしてもなかなか持てないのが、今の開業医の現状です。
どのみち、余裕が持てないのなら、理想を高くし、
いい仕事だけをして余裕がない方が、悩み甲斐がありませんか?
まわり道をして歯科医師になるのなら、せめて志を高く高く持ってください。
私事になりますが、36歳で卒業し河辺清治臨床教室に飛び込み、
義歯を学び始めて、暫くして、河辺先生に「自費だけをやりたいのですが…」とつぶやくと、
『そんなことは10年早い!! 卒業して10年は、まず保険診療で患者さんに奉仕をしなさい!
それから自費診療を考えなさい』「あの~、10年遅く卒業したんですけど…」
『………』。
漫才のような会話はそれで途切れましたが…【10年】という壁は、
なかなか崩せずにおりました。
真面目に、真剣に患者さんの治療を考えているうちに、
ある時から自費率が高くなってきました。
臨床経験と治療結果の自信からくるものなのか、
なんとなく【10年】の壁が越えられた頃、保険診療だけをやっていても、
自費だけでも、どちらも自転車操業ならば、患者満足度と私自身の自己満足度を考えて、
治療内容を変えることにしました。
そのため、日々の私の標語は”武士は食わねど高楊枝”です(本当は爪楊枝ですヨ)。
こんな提案はいかがでしょう?
卒業して10年は保険診療だけしか出来ない。
10年後は自費診療しかやってはいけない!
患者さんは、そのどちらかを自由に選択すればいいのです。
歯科医師は、最初の10年の間に、しっかり勉強し、10年後からは更に専門化して、
納得のいく仕事だけをする!
いい考えだと思いませんか?
さて話をタイガーマスクに戻しましょう。
ランドセルやおかし、お金をプレゼントする伊達直人さんたちに見習って、
我々の出来るプレゼントは何でしょうか? それは子供たちの口からむし歯を無くし、
一生健康な歯を守ってあげることではないでしょうか?
そこで当医院の玄関先のボードに、こんなコメントを書くことにしました。
無料検診プレゼント
私たちは子供たちに健康な歯を
プレゼントします。
ぜひ遊びに来てください。
もっとカワイイプレゼントも
用意していますヨ
タイガーマスクの友人のライオンマスクより
<スタディーグループD&T 勉強会>
2009年からご好評頂き、2011年も開催決定しました!!
今回のテーマは・・・
『AKB28』
(あきれるほど、咬める、入れ歯 28本)
3月20日(日) 講義編
8月 7日(日) 実演編
詳しくはこちらをご覧下さい。