天ママ Style vol.72 歯科医師過剰問題を考えましょう
今年の夏休みは9月の始めに 12日間の大型連休を取り、私達親子は恒例となったクルーズに、ス タ ッ フ 達 は 思 い 思 い に 仕 事 か ら 離 れ た 日 常を楽しみました。
以前、スタッフ達に8月丸一杯全休にしようと提案したことがありますが、全員に反対されました。給料は大幅減給、足りない分は海の家かキャバクラで働いて、人生経験を積んでくるようにと言った事が裏目に出たようです。
よく同業の方に「君はいいなぁ~、一杯休めて…」と羨ましがられます。
誰かに叱られたり、迷惑を掛ける訳でもなく、休暇中のスタッフの給料、家賃等、全てのリスクを背負う覚悟があれば、毎日一生懸命働いているのですから、休みを取る自由はあっていいと思いますが……。
それで患者さんに逃げられたとしたら…、その程度の信頼関係しか築いてなかったと自分の仕事の仕方を反省する、いいチャンスと考えてみましょう。
たかだか2週間程度の休みで、自分の治療のアラが出るのが怖いのならば、治療内容の検討をした方がいいですね。
私はいつか、1ヵ月全休の提案をするチャンスを狙っています…
さあ、仕事! 仕事!
この休みに入る少し前に「歯科医師過剰問題を考える会」に出席しました。その後、その会の発起人一同の名の下、決議文が届きました。それによると(簡略化します)
1 歯 科 医 師 は 国 の 制 度 を 守 り 、 国 民 に 良 質 な歯科医療 を提供すること。
2 大学は質の高い学生教育を行うこと。
3 政府は至急、歯学生の20%入学削減を行うこと。
そして、日本歯科医師会に対しては、早急な行動と、国への意見書の提出を行い、会員の生活の不安をどのように解決していくのか日歯執行部の見解を求める要望書を提出したとありますが、現状の保険診療で国民に良質な歯科医療を提供することは無理です。
繰り返し、いろんな所で言わせていただいていますが、歯科に関していえば、良質な医療をまともに保険診療で行っていたら倒産します。そもそも保険診療は出来高払い、削ってナンボ、ヘタも上手も同点数という、昔からの慣習に刷り込みされたものであります。
大 学 に 質 の 高 い 学 生 教 育 を 求 め る の も 無 理です。国家試験にしか、目が向いていません。教育の質の高さには人間性、人間力が関わりますが、現在の大学の教育者にはその資格があるでしょうか? 何が学べましょう?
この負の連鎖はどうしたら切れるのかを考える方が、大切だと思います。
それに入学者を20%減らしたところで、人口が減っている現状で、どんな効果があるでしょうか。確かに、増やすよりは減らす方がいい事は分かっていますが…。それでは歯科医師1人に対して、何人の患者数が最適なのかという意味のない統計を基にすると、 20%の減少が何年経ったら効果が出てくるのでしょうかねぇ~。
「歯科医師過剰問題を考える会」の時事放談会は私の考えでは及びもつかない勝手な結論を(???)出して、日本歯科医師会という、めっそうもない石頭軍団会への要望書を出したという、おおよそ理論立ちしない流れとなりました。
ある方が言われました!
時事放談会→爺放談会
言いえて妙です! ザブトン5枚!
それにしても、会が発足した事はいい事ですが、もう少し理論の仕方、結論の出し方は考える余地があるようです。
本当にどうなるのでしょうかねぇ。
遊 び か ら 帰 っ た 私 は 、 強 烈 な ウ ツ に 入 り 込みそうです。