天ママStyle vol.98 “笑顔”
ここのところ、フィギュアスケートの浅田真央さんの引退発表で世の中は大騒ぎ…
そんな騒ぎの中、当の真央ちゃんは沈着冷静に引退会見を行いましたが、26歳で「人生を終えます」「やり切りました」と言い切る裏の想像を絶する努力を思うと胸がしめつけられます。
しかし、彼女は一言もグチを言わず、言い訳もせず、すべての思いを“笑顔”に込めて、これからの新しい人生を乗り切ろうとする、その健気な覚悟に心から拍手を送りたいと思います。
涙をにじませたすがすがしい真央ちゃんの笑顔に私達も笑顔になって、心からエールを送った近年まれにみる優しさにあふれた引退会見だったと思います。
頑張れ! 頑張れ! 真央ちゃん!!
笑顔といえば、私の顔で嫌いな部分があります。それは眉間に寄るシワで、気を付けていないと、すぐにこのシワが滲んでいるようです。そのせいか、よく「怖い人」といわれます。
そこで突然、先日の真央ちゃんの会見で見せた“笑顔”を思い出し、意識的に笑顔を作ってみました。すると今まで感じていた眉間のシワの重さが消えて、急に顔が軽くなったのです。
コレダ!!
笑顔を心掛ければ、顔が軽くなり、心も軽くなるようでシワが消える!!
当院は治療しながら、ついでに笑顔の作り方の練習をしていただいています。するとほとんどの方が来院時の暗い印象が消えて、まるで人が変わったかのように明るくなられ、素敵な笑顔を見せてくださいます。
実は、私は治療中もほとんどマスクをしておりません。どうしてもお顔に息をかけてしまうポジション以外は、ノーマスクです。
なぜならば、義歯の治療の場合は、立位であることと、説明が多すぎるので、マスクをしていると患者さんが聞き取り難そうなのです。
「はい、咬んでください!」
「もっと、しっかり咬んでください!」
「カチカチしてください」
マスクをかけた目しか見えていない顔で話しかけるよりも、目も口元もしっかり笑顔で話しかけた方が心が通じやすくなるような気がします。
「頑張ってくださいネ!」
「ちょっと痛いですよ!」
という声掛けも、満面の笑顔でならば、許されてしまうものです。
そういえば昔々好きだった男も笑顔が素敵でした。思い出す彼の顔はすべて笑顔です。
しばらく付き合って別れて(フラれて)、随分と久しぶりに会った時、やはり彼は笑顔で私を見ましたが、私は笑顔を返す事が出来ず、決して彼の目を見ませんでした。
見合えば未練タラタラぶちまけそうな自分がみじめだったからです。
そんな私にハッとしたかのような彼は、それからは偶然会うような時も、決して笑顔を見せなくなりました。
つまり男というものは、別れた女に未練たっぷりで、いつまでも自分の事を好きでいてくれると錯覚している単純な動物ですが、女は違います。執念深く恨んでいるもので、もし別れた女が昔と変わらない笑顔を見せたら、それは何かを企んでいる時ですので、御用心あそばせ!
おやおや、“笑顔”が大切という話をするつもりが、“笑顔”は怖いという話になってしまいましたね。
現在の私は、ウソでもいい、何でもいい、誰でもいいから“笑顔”が欲しいです。
そのために私自身“笑顔”を心がけて、死ぬ時も笑顔で、
「じゃあね、さようなら…」
とニッコリ笑って死のうと思います。
笑顔の天井さんは可愛かった…と言われたいので…
さあ、今日も笑顔で乗り切りましょう!