天ママStyle vol.102 “ワクワク!!”
今回は自慢話から始めましょう。
当医院には、それはそれは美しく聡明な歯科衛生士がいます。
彼女は高校を卒業した後、歯科医院でアルバイトをして、そこで歯科衛生士という職種を知り、衛生士学校に入学しました。
卒業する時、先輩に「一人前の歯科衛生士になるためには、どういう先生のところに勤めたらいいのか」と相談したそうです。すると、先輩衛生士は「怖い女の歯科医師のところへ勤めなさい。その方が必ず立派な歯科衛生士になれます」と言われて、彼女は当医院に飛び込んできました。
(なぜ私が怖い先生か、その他にどういう理由で当医院へ飛び込んだのか、未だに彼女は本当の事を言いませんが…笑)
「私を一人前の歯科衛生士にしてください」と訴える賢い瞳の彼女を喜んで受け入れ、私の持つ歯科衛生士としての資格と、歯科医師の考えを叩き込み、4年間しっかりと仕込んだところで、結婚という引き止めようのない理由で去って行きました。
ところが、いろいろな先生の下で修行をしたのでしょうか。仕事もコナれ、立派な一人前の歯科衛生士となって、1年半程前に突然、当医院に舞い戻ってきたのです。
(結婚した彼と近くに引っ越したそうです)
銀座は、週3日しか開けておりませんので、その他の日は歯科衛生士のフリーランス会社に所属し、依頼を受けた日本中の歯科医院へ行き、衛生士の指導をしているようです。
時々、その内容を私が尋ねても何を言わず、それよりも私から受けた歯科衛生士としての教育が、今の自分を形成している事の感謝を伝えてくれます。
(これが彼女の聡明なところです)
そしてただ一言、「いくら衛生士を指導しても、結局は院長の考えひとつです。院長の考えを変えていただくか、院長がしっかりしてくださらないと、すべて水のアワになってしまいます」。
そんな彼女に、こんな提案をしてみました。
「私は、いずれ近いうちに仕事を辞めますが、今のところ私の跡を継ぐ歯科医師がおりませんので、いっそのこと、あなたがここを継いでくれませんか?
そして、ここを歯科衛生士の研修センターにしませんか? 予防歯科、歯科ドックなどなど考えてみましょう」
…今、私達は少し先を考えてみることにしました。
さて、先週マドリッドのFDIの学会から帰ってきました。そのFDIの『Women Dentists Worldwide』の代表に、来年私が発表すると宣言してしまいました。
つまり来年は、マドンナの映画『エビータ』の世界、つまりアルゼンチンのブエノスアイレスが開催地です。
よし!! これで来年の目標ができました。
仕事を辞めたいと思っているのに、このワクワク感がたまりません。
来週から娘の住むサンディエゴへ、セミナーのスライド作りに渡米します。2人で日本に帰ったら、すぐに大阪のセミナーです。その大阪を終えたら、娘の慰労を兼ねてバンコクへ飛びます。娘が帰った後の10月の土、日曜日は、セミナーで広島や熊本へ飛び回ります。
11月はめずらしく予定が入っておりませんので、やっとゆっくりと友人を訪ねようと思います。そして、12月のクリスマスからは昨年と同じくキューバクルーズに出かけます。
ということで、私のジェットラグは治るはずがありません!
と、と、ところがです。
とうとう、私は見つけたのです。
あのインディジョーンズの世界! つまりヨルダンのぺトラ遺跡です。ISに爆破されたと思っていたら、なんとぺトラ遺跡は残っていたのです。
私は咄嗟にプリントアウトし、申し込みを済ませました。
そして、先程の聡明な歯科衛生士に言いました。
「ヨルダンのぺトラ遺跡を観に行くわ!」
「どこにあるんですか?」
「シリアの下、イスラエルとイラクの隣、チョーおもしろそうなアドベンチャースポットよ!」
「先生、怖そうでドキドキします」
「あ~ら、私はワクワクしているわ!」
最近、いろいろな国を跳び回っていますが、なかなかワクワクする国に出逢えません。そりゃそうです。たとえ最初はワクワクしても、何回も訪れればワクワクは消えてしまいます。
でも、見つけたのです。
危険そうなヨルダンのぺトラ遺跡、そして日本の正反対の国アルゼンチンのブエノスアイレス!
もう地球1周ですね。
ワクワク…ワクワク…♥♥♥